ZWO社 Seestar S50を予約発注

以前にYouTubeで観た電子観望用の望遠鏡を5月31日に発注した。

電子観望用の望遠鏡とは、今までの望遠鏡のようにアイピースを望遠鏡に取り付けて眼視するのとは違って、受光素子を人間の眼のかわりにアイピース部分に取り付けて、取り込んだデータをパソコンに送って処理したものを画面で見る今どきの方法である。

若い頃と違って目も悪くなり、飛蚊症でもあるのでアイピースを覗くと視野に糸くずのようなものが見えて煩わしいのだ。

月や太陽系の惑星群は太陽光を反射している可視光だから人間の目で見ることが出来るが、星雲となると月や惑星と比べて格段に暗く、更に可視光域ではほとんどが薄ぼんやりとした雲の様にしか見えないのである。

乳剤フィルムで撮影していた1970年頃では考えられないような近赤外域の撮影がデジタルになってからは出来るので星雲が撮影しやすくなってきた。

例えるならこうだ。赤外リモコンの光は人間の目では見えないが、デジカメを通してその光を見ると点滅しているのが分かるのはそのためである。

昨年に購入したSVBONY SV503 70ED 420mmをVirtuoso GTi経緯台に取り付けて、カメラはNIKON D7000で撮影したオリオン星雲は生まれて初めて見る綺麗さだった。(Nikon製のデジタルカメラの受光素子は割合に赤外域が写しやすい傾向にある)

 

7×50の双眼鏡で観てもこんなに綺麗には見えないからデジタルカメラの受光素子の性能のおかげである。

撮影したデータを数枚から撮影する対象によっては数百枚の画像をコンポジット(あるいはスタッキングと呼ぶ)することで、鮮明な画像を得ることが出来るのだ。

しかしだ、そのためのソフトウェアはほとんどが私の嫌いなWindows用であり、数少ないMac用のアプリを使ってStackしていたが、最近になって望遠鏡とStackするソフトウェアが一体になったような望遠鏡が発売されだしたのである。

Vaonisの天体望遠鏡“ベスペラ(Vespera)”と“ステリーナ(Stellina)”という一体型の電子観望用望遠鏡である。

しかしこれらの価格は高い。性能から言えば高くはないのだけれど、やはり高い。

Vaonis社 Vespera(ヴェスペラ)自動望遠鏡 の価格がYahooショッピングで369,800円(2023年6月2日現在は18%OFF価格299,800円(税込)

2018年か2019年に発売された(?)Vaonis社 Stellinaは3,999ドル(約41万円)となっていた。やはり高いでしょ。私には高い。

そんな状況を崩してくれるような電子観望用の望遠鏡が発表されたのだ。

天体写真用のカメラ、スマートデバイス、天体撮影用アクセサリーを提供していて今一番勢いを感じられるメーカーZWO社から発表されたのが全てが一体になっているオールインワン望遠鏡 “SeeStar-S50”というヤツ。

コレの価格がまたすごい。
通常特価¥76,000→6/30までの先行予約特価¥61,400となっている。

これは欲しくなるでしょう。欲しくなるのは私だけ?いやいや絶対に欲しくなるって。

GoProより安いんですよ。買うしかないでしょ。

で、予約しました。チャンチャン!

オリオン大星雲の撮影をもう一度チャレンジ

23日に撮影したオリオン大星雲は初めて撮影したのになかなか良く撮れたと自分では思ったが、撮影に供したNikon D7000のリモート撮影の設定が良く分からなくて適当に撮影したため、星がブレて撮影されたのが気になっていた。

Nikonのリモコンで撮影するとき、リモコンのボタンを最初に押すとミラーアップ、続いてもう一度ボタンを押すとシャッターが切れるのを知らなかったので、適当に撮ったのがあの写真だった。

それで二回目は間違いないように感度設定をISO 800にして、シャッター速度は15sec〜25secで撮影することにした。

ISO 800, 15Sec

最良の結果はISO 800,15secの撮影が最良の結果だった。

その写真がコレ。撮影の補正はほとんど無し。前回の撮影結果と比較するとよくわかる。

※左が25日に撮影した写真で、右が23日の撮影。どちらも補正無し。

初めて星雲を撮影した

高校生の頃から月の写真は撮影していたが、惑星の写真や星雲の撮影はしたことがなかった。

なんでかって?難しいからですよ。

惑星はそれなりに明るいけれど、小さいから望遠鏡の倍率が必要になるし、きれいに撮ろうとしたら口径が大きいもの(望遠鏡)が必要になる。更に地球の自転に合わせて追尾する装置も必要になる。

星雲となると空の明るさが邪魔になるし、暗いから長時間の露光も必要になる。高感度の撮影装置(カメラ)も必要だから昔はアマチュアではなかなか難しいことだった。

天体撮影を始めた頃は35mmフィルムを入れた一眼レフで増感処理してもASA1600辺りが限度。自動追尾が出来るような望遠鏡も持っていなかった。

ところが今や撮影はデジタルカメラになって、感度はISO6400どころかISO12800でも撮影できるし、望遠鏡はEDレンズが付いた屈折式望遠鏡も昨年に買ったし…

昨年はいろんな出来事があって撮影どころではなかったが、2023年の2月になってようやく撮影出来るようになった。

今夜は雲も少なそうだってことで望遠鏡を裏庭にセット。
経緯台式の自動追尾装置Virtuoso GTiにSV503 70 ED F/6 焦点距離 420mm屈折式望遠鏡をセットして撮影してみた。

普段使っているNikon 1ではBulb撮影が出来ないので、今回はNikon D7000を使用する。
ミラーがある一番レフなのでシャッターを切るのは無線のリモコンで、ミラーアップ後にシャッターを切れる優れもの。

19時から撮影をしたのがこれだ。

Nikon D7000 ISO6400 H2.0 10sec

土星と木星

2022年10月14日の夜19時過ぎに南中した土星を撮影してみた。

今回は新しいマクストフカセグレイン式のSkyMax127ではなく、10年以上前に買ったマクストフカセグレイン式Meade ETX-90ECを使って撮影してみた。

架台はSkyMax127とセットで買った Virtuoso GTiに取付けて撮影した。

口径90mm・焦点距離1250mmなのでNIKON V1の1インチサイズの受光素子だと2.7倍になり、35mmカメラ換算で3375mm。70倍辺りの撮影である。


そしてその翌日の10月15日20時に木星を撮影した。

このときはSkyMax127を使用。どうもピントが来ないのが気になって使うのを躊躇していたが、せっかく買った望遠鏡なのでもっと使い込みたいので裏庭に出て撮影してみた。

SkyMax 127 は口径127mm・焦点距離1500mmで合成焦点距離4050mm。
カメラはNIKON V1なので倍率は約85倍になる。

写真は4枚の写真をスタックした画像である。

SV503 70EDで撮った月

梅雨の時期に生まれて初めての屈折望遠鏡SV503 70EDを購入したが、ずっと雨続きだった夜空が7月6日の夜にようやく晴れた。

二階の廊下(狭い)にビクセン互換アリミゾアタプターを取付けた三脚を立ててSV503 70EDを固定し、Panasonic GX7 Mk2を接眼部分に取付けて直接焦点で撮影した。

焦点距離は420mmなので月を画面いっぱいに写すには焦点距離が短過ぎるが、これはあくまでもテスト撮影と言うことでやってみたのがコレ。

直接焦点で撮影した月は後処理で補正しなくてもかなりシャープに写るのを確認した。そして1/10に減速出来るラックエンドピニオンギヤのおかげでピント合わせは容易い。

試しにSkyWatcher MAK127に付属していたアイピースの25mmを使って関節焦点撮影もやってみたところ、周辺部には色収差が出ているのを確認した。直接焦点ならかなりきれいなのだが、アイピースとの相性もあるのだろうか?

Virtuoso GTi自動経緯台にデジタルカメラをマウント

これは昨日Amazonから届いた“エツミ縦位置L型ブラケットII”という製品。

カメラを縦位置にしてもバランスが崩れないという代物。

これをどう使うかと言うとドブテイルアダプターに取付けてVirtuoso GTiに固定し、経緯台に載せたカメラで撮影をやってみようと思ったからだ。

L型ブラケットの長辺側にはキルク製クッションが貼ってあり、そこにカメラを取り付ける。
もう片側の短辺側には1/4インチのネジ穴が3箇所開いているので、その1/4インチネジ穴にドブテイルアダプターのネジを2箇所固定出来ると考えた。

L型ブラケットとドブテイルアダプターに付いている1/4インチネジを締めたらピッタリ取付けられたので、Virtuoso GTiに固定したのがこの写真。

望遠鏡の代わりにカメラで星や星雲を自動追尾が出来る。

もちろん自動で追尾はしてくれるが、赤道儀ではなく経緯台なので多少は周辺の星は回転してしまうが、それはStacking Softwareで修正可能だと思われる。(たぶんね)

MEADE ETX-90に取付ける直接焦点アダプター

5月上旬に注文していた“SVBONY製カメラアダプター SV186”が配達されてきた。

※SVBONY SV186 カメラアダプター 外径35-38mm接眼レンズ用 NikonT-リング付 購入時の価格は1,280円(Amazon)

※SVBONY SV186 カメラアダプター 外径47-50mm接眼レンズ用 NikonT-リング付も購入しておいた。(^_^;)

外径35-38mm接眼レンズ又はアイピースマウント側に取付けて天体撮影をするためのアダプターだ。

本体部分と各種カメラマウントを取付けるネジはM42×0.75で昔のPENTAXマウントと同じ。そこにNIKON Tマウントをねじ込んで使う。

私は更にその後ろにFT1アダプターやマイクロフォーサーズ変換マウントを取付けて使う。

天体望遠鏡はMEADE社製ETX-90マクストフカセグレイン式。
口径90mm 焦点距離1250mm。

モーター駆動で自動追尾できる奴に取付けて直接焦点撮影をやってみようと買ったパーツである。

このところずっと曇り空ばかりで綺麗な空は全く望めないが、とりあえず機材だけは揃えておく。

テスト撮影は若草山の方に望遠鏡を向けて撮ってみた。

#meadeetx90
#svbony186

NIKON COOLPIX P1000の重心位置

NIKON COOLPIX P1000(以下P1000)はコンパクトデジタルカメラの範疇なのに1450gとかなり重量がある。

それなのに三脚取付けネジ穴はカメラ本体の真ん中なのだ。

超広角状態で使っても重心位置は前寄りなのに、超望遠の3000mmにすると重さの大半は前方に移動する。

下記の写真を見れば重心位置が前によっているのが判ると思う。ほとんどがレンズの重量なのだ。

この三脚穴に三脚を固定した状態で長時間撮影したり、三脚につけたまま移動したりすれば間違いなくネジ穴を破損するだろう。あるいは本体の裏側から破断するはず。

そこでもっと前寄りに三脚ネジを移動出来ないのか考えてWebを検索したらこんなのを見つけた。

Nikon P1000専用 クイックリリースプレート
LIM’S Quick Release Camera Tripod Dovetail Plate for Nikon P1000 PL-P1000T ニコン P1000用 クイックリリースプレート アルカスイス互換 Aluminum 6061”

 

これなら本体の三脚ネジ部分に偏った荷重を掛け難いだろうとAmazonで検索したら“残り1個”と表示されたので即注文した。価格は9,980円。

eBayでの価格は69.99USDなので現在の為替レート(2022.05.11 2142現在 ¥130.566 )だと9,138円である。

これで三脚に取り付けて天体撮影をするときもひと安心。

 

SONY CYBERSHOT HX400VからNIKON COOLPIX P1000に

2017年10月31日、龍福鉄道の旅行に使おうとヤマダ電機で購入したSONY CyberShot DSC-HX400V。(2014年4月4日発売)

SONY CyberShot DSC-HX400V1200mm相当 光学50倍ズーム(デジタル100倍ズーム)ZEISSバリオ・ゾナーT*レンズに惹かれて購入した。
(重さ:660g)購入価格は47,304円(税込)

高校のバイク仲間達との旅行で使うのがメインで、たまにこれで天体撮影をしていた。月を撮っていたのだ。

これがなかなかきれいに写ってくれてその時は充分に満足していた。

CyberShot DSC-HX400Vが発売されていた時にはNIKONからはCOOLPIX P900という超望遠のデジタルカメラが発売(2015年3月19日発売)されていたが、ヤマダ電機にはあいにく品切れで商品が無かったので購入出来なかったのだ。
(重さ:約900g)

CyberShot DSC-HX400Vを上回る2000 mm相当 光学83倍の超望遠ズームが付いているのが魅力だったがモノが無ければ仕方がない。

旅行に使わないときにはほとんど月ばかり撮影していた。撮って補正を加えたら見違えるようなきれいな月の写真が撮れるのだった。

しばらくしてNIKONから2018年9月14日に発売予定の“3000mm相当の超望遠撮影が可能な世界最高の光学125倍ズームを実現したコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX P1000」”というのが発表されたのがずっと気になっていた。

デジタルカメラの性能はレンズの性能や受光素子の大きさで滑らかさや解像度が変わるのだが、天体撮影に関しては前玉の口径(デカさ)で分解能が決まるのである。

新しく発売されたP1000はコンパクトデジタルカメラとは到底呼べない驚くほどの大きなレンズが付いていた。35mm換算で24mm(f2,4)から3000mm(f8)まで対応しようとしたら必然的にこの口径になるのだ。

そしてコロナ禍(COVID-19)が2019年の1月から世界に蔓延し、NIKONがこのカメラの製造をしているタイ王国までもが影響を受けたのだろう。モノが入ってこなくなったのである。

発売時の価格がオープン価格で実売価格は12万円ほどだったが、2021年後半になるとモノは無いし商品を持っているところは14万円という高い価格設定を付けていた。

12万円台の価格表示をしている店舗もたくさんあったがモノがないのだ。入荷次第…と表示されているだけである。

どこで購入しようかと迷っているあいだに価格はどんどん上がってゆくばかり。

Amazonで中古品-かなり良いあるいはほぼ新品のものを探していたらいくつか見つけたので、試しに?買ってみることにした。

AmazonのマケプレでSmile Hermonyだったかな?ここで125,800円で売っていたP1000を買うことにした。“写真に写っているものがすべて”と書いてある。

翌日の5月8日(日曜日)の午後5時頃にAmazon配送(たぶん天理配送)が届けてくれた。

 

早速開封してみると、本体はかなりきれいだったが、以下の付属品“本体充電ACアダプター EH-73P、USBケーブル UC-E21”が欠品していた。

新品なら下記の付属品があるはずである。
“ストラップ、レンズキャップ LC-77、Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL20a、本体充電ACアダプター EH-73P、USBケーブル UC-E21、バヨネット式レンズフード HB-CP1”

そのかわり、NIKONの純正バッテリーチャージャー “MH-29”が付属していたので良しとする。(希望小売価格:4,950円

本体はかなり大きいので片手で持つときは注意が必要なほど大きくて重い。

参考のために重さを計測しておく。

手持ちのSDカード“Transcend SDHC 8GB”をフォーマットしてテスト撮影した月の画像がこれだ。

撮影時間は18:35 月齢7.5 天文薄明の頃に撮影した。

光学ズームの最望遠である539mm(35mm換算:3000mm)で撮影したのが左、右はデジタルズーム6000mmでの撮影。

口径が大きいので分解能も優れていて、月の火口ひとつひとつがしっかりと分離しているのが解るだろう。

続いてSONY CyberShot DSC-HX400Vとの比較を撮影したものを掲載しておく。

元データからリサイズしているので、その点を割り引いてご覧頂きたい。