VT250F2Dの燃料コックは基本的に分解は不可である。
パーツとして設定されているのは“フューエルオートロックASSY.”というものだけだ。③ Parts No.16950-KE8-000(4,100円)あるいは“コックボディCOMP.” ④ Parts No.16951-KE8-005(2,500円) だけである。
※価格は1983年5月10日現在のパーツリストから抜粋
内部のパッキンや専用のOリングはリペアパーツとして出ないことになっている。
ガソリンを供給する燃料タンクの下に付けられてON-OFF-RESと切替えるための重要なパーツが燃料コック。そんな必要不可欠なパーツなのにHONDAからはすでに廃盤になっているという悲しさ(酷さ)。
そこで新しいパッキンと専用のOリングを入手して、カシメてある部分を座刳(ざぐ)ってネジ止め出来るようにタップを立てて、パッキンとOリングを新しいものに交換することが出来れば最良なのだ。
しかしパッキンすら入手が困難だと思われたが、ヤフオク!で手に入れる事が出来たのは良いが、価格は8,100円、非常に高価なパッキンとなった。
それでもこれが無いと修理が出来ないのですぐに落札した。
そしてこの厄介な作業をやってくれたのは、いつものようにモトパワー。
3月3日の朝、LINEに着信があって写真とともにメッセージが届いた。
「本日中に仕上げる予定」
送られてきた写真は分解されてビーズブラスト仕上げされ、驚くほどきれいになった燃料コックの写真だった。
燃料コックの内部清掃のみならず、外観まできれいに仕上げてもらったのだ。
そりゃもう感謝感謝である。
そして夕方の17時にモトパワーから借りていたスーパーカブに乗ってVT250F2Dを受け取りに行ったのは言うまでもない。