殴る先生

たまに小学生の頃のことを想い出すことがある。

授業中に窓の外を見ていたらジェット機が飛んでいたのでずっと目で追って眺めていた。

昭和1965年頃のことである。

自衛隊はF86を使っていた時代。

ジェット機ずっと眺めていたら先生が近づいてきて大きな手でワタシの頭をグヮシッ!と掴んで前を向かせてこう言った。

「福井!おまえ授業と飛行機とどちらが大事なんや。」

これは二択の問題だと思った。

「授業です。」と答えれば先生の勝ち。

「飛行機」と答えれば先生の負け。

要するに飛行機よりも授業がつまらない、生徒に興味を持たせられないと理解すべきだ。

で、11歳のワタシは「飛行機!」と返答したら、拳骨で頭の上から殴られて鼻の中が酸っぱくなったのを覚えている。

先生が問いかけているのは二択ではなく誘導なんだとあの時に判った。

あかんやろ、殴って無理やり歪んだ答えを引き出すのは。

と未だに思っている。

その殴った先生は今はもうこの世にはいない。

※その先生は大東亜戦争の時は海軍の零戦パイロット。

だから平気で殴れるんやと思った。

でも実は好きだったなあ、その先生。